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電車の扉が閉まり、ゆっくりと発車していくのを背中で感じる。
ホームには私達だけになった………。
長い沈黙の後、彼は、ありがとう、と呟いた。
彼の腕を掴んだままの私の手の甲に、粉雪が落ちては消えていく。
「………だけど、里佳さんと、今以上の関係には、なれないです。」
こうして、私の思いは、粉雪と共に消えた………。
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