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「だから、蜂屋、なにがあったんだよ」 ウナギがその腕を掴み、牽制している。 ベッドの上にいるラッコは、その名にふさわしく、寝転びながら二人を冷めた視線で眺めていた。 床にはカラスの足が見え、カードが散らばっている。 そして、同じく睨む瞳をラッコに向ける海老澤と、筏がいた。 気分は大分よくなったようで、顔色も戻っている。 それならベッドを使わせてもらおう、と筏に呼びかけた。 が、掠れた声は、興奮した蜂屋に遮られた。 「お前、こいつのことニヤニヤしながら見やがって。そこで何をしてんのか想像したくねぇな」
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