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結局その日は誰も捕まえることが出来なかった。
かくれんぼのようにどこかへ消えてしまった同級生を、泣くのを我慢して探した。
きっとこんな自分を陰でみんなが見ていることは分かっていたが、悔しくて走り回った。
その日の放課後、僕はいつも通り麒麟と二人で帰っていた。
家が近いので、クラスは隣だったが、登下校は一緒だった。
何事もなかったかのように近所の空き地で座って話していると、同じクラスの筏がやって来た。
クラスでは、最近女子と接触を持つだけで僻む奴がいる。
特に筏は色も白くて大人しい、田舎離れした雰囲気がある。
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