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「…なぁ。」
久しぶりにへーすけの低い声を聞いた気がする。
「…あ?」
「お前は一生このままでいるのか?」
一生…このまま?
「見た目のことか?成人したら働くつもりだし髪は黒に戻すつもりだけど?」
「ちげぇよ!!」
へーすけは大声を出して俺を睨んで来た。
「な…」
「俺が言いたいのはそんなことじゃない!!……お前は…お前は一生、死んだ奴守るってほざくのかよって聞いてんだよ!!!」
ほざく…?
「…はっ…誰がほざいてんだよ?」
「お前だよ、陽。…そりゃぁ、保育園からの付き合いだからなんとなく気持ちはわかる。……でも、死んだ奴を「死んだ奴って言うな!!!!」
俺はへーすけを思いっきり殴った。
「!!!ぐぁっ…!!」
「次にそんなこと言ったらいくらへーすけでも許さねぇぞ!!!!」
怒鳴り声でへーすけに言う。
「……いくらでも言ってやるよ!!!お前の母ちゃんは死んでるんだよ!!…お前が一番わかってるだろ!!」
ふざけるな。
俺が一番わかってる?
一番わかってねぇのは…
「…っざけんな!!!!」
俺はへーすけに殴りかかった。
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