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商店街の交差点。赤信号が青信号に変わるまで携帯をいじっていると父さんから着信が入った。
別に出ない理由もないし通話ボタンを押し電話に出る。
『あ、カイか。今からそっち行くわい。今どこや?』
今からって…、しかも行く前提なんだな。
俺は携帯越しに苦笑し「商店街。学校近くのやつな」と言った。
『ならもう着いたわい』
すると父さんは笑いながら言った。直後!
車道のほうから荒い音をたてながら車が走って来てそのまま急カーブ。ピタリと自分の目の前に止まった。
俺は唖然とした。しか出来なかった。
そして携帯のほうから『早よ乗り。さっさと帰るで』と言われ通話は切られた。
携帯をポケットにしまい車に乗る。運転席から父さんがニッコリと微笑んでいた。
「シートベルトはいいわい。しっかり掴まっとき」
「はっ?」
ドアを閉めるやすぐさま車は全速力で発進した。そして、すぐに家に着いた。
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