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「てかさ、謝っておいたら?」
後頭部を掻きながら庭のほうで花壇に頭から突っ込んでいる父さんを指差した。
少女は顔を青ざめ慌てて父さんのほうへ走っていった。
「ご、ごめんなさい叔父様!」
慌てふためいている少女を横目に梯子を横倒しにし家の中に入った。
あの少女の名は神原琴那(カミバラコトナ)。これからは琴那と呼ぶことにしよう。
腰まで伸びたサラサラの赤毛、デッカいルビーが目にはめられたらかのように透き通った瞳。
背が低く童顔と見た目は中学生にしか見えない。
だが琴那の内面には意外と大人びた一面もある一方、子どもっぽくワガママでやんちゃな一面もある。
琴那は父さんの親友もとい何点堂っていうゲーム会社の社長さんの娘で、昔から婚約が決まっていた。昔に酔っ払った勢いで決めたって父さんが言ってた。
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