第一日

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まあそこまで普通は排他的じゃないだろうが、それでも人ん家に勝手にあがりこむヤツは非常識って呼ばねえか 呼ぶよな 頼む、誰か分かってくれ 普段俺はこんなに感情に揺さぶられるようなヤツじゃねえんだ 想像してみてくれ、 自分ん家の玄関に、さっきバーで会っただけのヘラヘラした若い女が倒れてるって画ヅラを …非常識だろ? 「お前、マジでなんなんだよ」 ありったけの憎悪を込めて蹴り出してやってもいいんだぜ、こっちは 「ええん、つれないなぁ~!あたしとイサギくんの仲でしょ~?」 は? カウンターの端と端に座ってただけの俺とお前に何の仲があるってんだオラ、痛え思いする前にてめえの足で 「出てけや」 腕組みをしながら片足を上げて、イーチ、ニーイ、とカウントを取り出す 「ひどいなぁ、深い言葉を交わした仲じゃあん!」 このド腐れアマが 「アレが『会話』か?」 ああ? 「確かにママ経由だけどさぁ、あたしにとっちゃ深い、言葉の交わし合いだったぁ!」 よほどお前の頭はめでてえ造りになってるらしいな、カチ割ってそのめでてえ機能停止させんぞコラ げしっと腹に足を踏み下ろした 「う゛ぶ、おえっぇえ゛っ…」 汚え女だなオイ 吐くんじゃねぇぞ、吐いたら 「マジで殺すぞ」 「いや、殺意はいらないから…ねえ、水ちょーだいよ」 てめえにやる水なんか一滴もねえっつーのその辺の水溜まりでも舐めとけや 「ヤバイ、マジでコレ吐く…」 よし、もう仕方ねえ 実力行使だ
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