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2005年 東京・世田谷区に住む30代の夫婦
IT企業に勤める夫潤一と…
専業主婦の幸子。
2人の子供に恵まれていた。
だが、妻には不安なことが…
ここ数日左胸に感じるチクチクした痛み
ある夜左胸に触ってみると…
しこりのような感触
幸子は乳ガン検査を受けた。
まもなくして出された結果は…
潤一:「もしもし 幸子 どうだった?」
幸子が泣いている。 幸子が口にした言葉は…
幸子:「乳ガンだった」
潤一:「えっ…すぐ帰るから待ってて」
まさか妻が乳ガンだなんて…
幸子のしこりは2cmで初期、乳房を全て取るのではなく温存手術が提案された。
乳ガンについて知識のなかった2人はいろいろ調べた。
そして…他の病院でも意見を求めた。
さらに別の病院にも回った。
ガン専門医:「私も温存手術が可能だと思います。」
結果はどの病院でも同じ夫婦は納得し、
しこりを見つけて1ヶ月後、幸子は乳房温存手術を受けた。
それは全て切除するのではなく、可能な限り乳房の形を残す手術法。
しこりを周囲の正常な乳腺組織ごと切除する。今では乳ガン患者の約半数が温存手術。乳ガンの場合リンパ節を介して全身に転移することがある。
そのため手術中にリンパ節を切除して転移を調べる。
幸子の場合は…
ガン専門医:「リンパ節への転移はありませんでした」
幸子:「はぁ よかった」
ガン専門医:「ただあなたのガンはトリプルネガティブというタイプである可能性が高いです」
幸子:「トリプルネガティブ?」
乳ガン患者の約2割がトリプルネガティブ
トリプルネガティブとは…再発・転移した場合長期間安心して投与できる抗がん剤がないという。
ガン専門医:「何より再発・転移しなければ問題ありませんその為にも今ガン細胞を徹底的に潰しましょう」
幸子は再発・転移予防の抗がん剤治療を受けた。
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