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できれば「1」になりたかった。だけど、僕の脳みそはどこか未熟で、未完成で、どうしても沸き起こる殺人衝動を止める事ができなかったんだ。
通学途中に見掛けるオバサンもオジサンも、同級生のあの子やこの子も、笑顔で挨拶をしてくる教師も……皆がみんな、僕に殺されるために生きているように思えた。
見ると殺したくなるから、なるべく俯いて見ないようにしていても、やはりどうしても目に入ってしまう。そうなると、手が自然とポケットの中へと入り、小さなナイフを握り締めるのだ。
授業中。前の席に座る女子に対して何度も殺意を向けた事がある。可愛い子で、クラスでも人気者。だからこそ殺し甲斐があって歪んだ顔を見てみたくなる。だけどそれをやってしまうと駄目なのだ。僕は罰を受けなくてはいけなくなる。
それぐらい分かっている。だからいつも抑えているのだ。
どうして僕はこんな頭を持ってしまったのだろう?ちゃんとした頭なら、こんな事は考えなくて済んだのに……
ウズウズウズウズ
あぁ、人を殺したい。殺したいよぉ……
何か方法は無いだろうか?罰を受けなくてもいいような画期的な方法は?
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