#0.01 ウズウズ

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やはり事故に見せ掛けて殺すのが一番良いのだろう。ならばどうする?思い付くのは電車を待っている人を突き落とし殺す事だが、それだと意味が無いんだ。自らの手で命の鼓動を止めたい。心臓にナイフを突き刺したり、頭を殴って頭蓋骨を粉砕したり、それからそれから…… ウズウズウズウズ 僕はその日、どうしても気持ちを抑えられずに野良猫の首を絞めて殺した。命の終わる瞬間が見れて、とても気持ちが良かった。殺人ではないが、これが初めて動物を殺した経験だ。ただし、虫などを除いて……だが。 しかし、これがさらに僕の殺人衝動を加速させる。人をやった場合はどうなるのだろう?どんな気持ちが芽生えるのだろう?あぁ駄目だ…… ウズウズウズウズ 止められないよ…… 殺したい殺したい。あの子もこの子も皆殺したい!! アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァ!!!! その日僕は、親の持つサバイバルナイフを鞄に忍ばせて学校へと向かった。いつも通り鳴り響くベル。生徒達の活動する雑音。教師の有り難いお言葉。始まる授業。 ちょうど青空を眺める事のできる窓際の一番後ろの席で、僕はこっそりナイフを取り出して、前の席に座る女の子の首を切り付けた。 血は噴水のように噴きだし、悲鳴が教室内に響いた。罰を受ける覚悟はできている。だからもう、何人殺そうが一緒でしょ? ウズウズするよ。 次は誰を殺そうか?あいつか?あれか? それとも君か? ウズウズ…… フフ……
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