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あの頃はまさにネット時代最盛期。情報の拡散や分散が一般的な主流だった時代だ。
その速さと量は現代とは訳が違う。今の社会構造では世界中に自国の情報が漏れるだなんて想像すら出来ない。
衛星はその後も螺旋の塔を写し続けていたがその観測も長くは続かなかった。最後に映し出された映像は、塔が一瞬発光したかと思えば次の瞬間には映像は砂嵐のようなノイズしか写しださなくなってしまった。
その後の話は言い伝えとか書物レベルの話だ。何故なら映像は残されていないし、その上国際法でこの"島"に関する全ての情報の漏洩は犯罪とされたからだ。
ただ一つだけ分かっている事がある。これは世界中の共通の認識事項だ。
その塔から光が放たれ空を突き破ったと言う史実。そして、その光の中から無数の"化け物"が姿を現したと言う現実だ。
現れた化け物達はすぐさま世界中に飛び散っていき、瞬く間に世界を人の住む世界だけを火の海へと変えていってしまった。
『神は世界を七日で創った。化け物達は七日で世界の"日常"を破壊した』
そんな言葉が全世界で流行る程、当時の惨状は凄まじかったらしい。
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