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入隊から数日後
事あるごとに彼は「指南してください」といいにやってくる。
「吉村君に頼めばいいだろう」
「俺は斎藤さんがいいんです!!」
目を輝かせて迫ってこようが、俺は勝手に指南などできん!吉村君の教え方と俺の教え方では違いがありすぎる。
「鉄、また斎藤さんに迷惑かけてたのか」
「兄さん!兄さんからも頼んでくれよ」
ーカシャン
「ーったぁ、何すんだよ」
そろばんの角で頭を叩かれた。
「すみません、斎藤さん。俺がよく言って聞かせるのでお構いなく」
「そうか、なら頼む」
「え、ちょっ!兄さん、離せー!」
兄に引きずられて鉄之助は中に戻って行く
「さて、刀の手入れでもするか」
斎藤はそういうと刀の手入れを始めた。
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