ーprologー

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管理室があった場所とは別の、子供たちが居るって行く直前にニノが教えてくれた建物を探す。 工場の方が赤いから、リーダーも順調みたい。 また風で壁とかを豪快に壊して入ると、翼を引っ込め辺りを見回す。 すると、僅かながらに血の臭いが漂っていることに気付いた。 そーいや、末駿能力を使ったって言ってたっけ… 末駿は血を媒介に様々な毒を作り出す。 毒って言っても、何も吐き出さずに死んじゃう毒とか、痺れちゃうだけとか、色々あるらしいんだけど、とにかく血の臭いが濃い方に行けば戦闘場所は分かる。 で、そっから末駿だけの臭いを辿れば会える。 外の人間は鼻も良く利くんだよーって。 血の臭いを辿って近付いていくと、色んな臭いでごちゃごちゃとしてきて、その中に唯一嗅ぎ馴れた末駿の血の臭いが微かにして、 それを頼りに駆け足…むしろ跳ぶように下へと続く階段を全速力で降りていくと、大量の人間の死体?と何かのドアの前で膝を抱え込み啜り泣いてる末駿を見付けた。 「末駿っ!」 「うわっ!?って痛い痛い!」 姿が見えた所で、階段が数段残ってたけど、ちょっと高いところからだったけど、構わず飛び付き思いっきりギューって抱き締める。 …俺じゃ役不足なのは知ってる。 でもちょっとでも安心してほしいじゃん? だから、寂しくないよってギューしたの。 ……諒ちゃんやニノは煩いんだけどね。 「駿くんお疲れ様ぁ!」 「わかったから…退けって!」 痛いとか重いとか果てはウザイとか…色々言われて、身体を押しやられたから渋々体を離した。 ってかウザイは言い過ぎだよぉ… 「ひゃひゃっ。もうちょっとだけ、頑張ろうねっ」 「…あんがと。」 俺が笑顔で明るく励ましたら、元気出たって、苦笑いしたような笑顔で精一杯笑ってくれて、早く終わらせてニノに会わせたくなっちゃった。 .
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