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O side
どごーんってばくはつ音が色んなとこでひびいてる。
うーってサイレンの音と、火を消すため?のホースでぶっかけてる音も。
こーじょーのデッケェつつん中だから、すんげぇひびく。
かわりにねっきが下から上がってきて…
しょーじき、あちぃ。
つつん中から上を見上げっと、てんじょーはなくって夜空が見える
けど、下のがもえてまぶしーせぇか、星は見えねぇの。
「うぉっと…」
またどっかでバクハツしたのか、足もとがおっきくゆれて、
ちょっとビビった。
「ふー…んふんふーん…」
オイラはそのまま鉄でできた橋をわたりながら、
さっきまで見てた空を見上げんの止めて、
りょーくんよりキタナイほのーが下のほーでチラチラしてんの見下ろしながら、
詩(ウタ)をはなうたで歌ってる。
橋の下はすんごくふけぇから、りょーくんはそっとーすんだろな。
オイラは風もねぇし揺れねぇから、全然ヘーキ。
詩はここのざいばつのしゃちょーさんの……、
るーと?るーつ?……
……とにかく、しゃちょーさんの種族の詩。
オイラと、オイラとおんなじ種族の人しか知んねぇの。
みんながすんげー昔に忘れちまったコトバで、歌われる詩だから。
しゃちょーさんもきっと、なんの歌かわかんねぇだろーな。
だから歌詞なんて意味ねーし、ハナウタだ。
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