02.09

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嬉しいのだ。僕は。 嬉しいと思ってしまっているのだ。 忍野が去って、愛しいひとがいなくなって。 好きなひとがいてしまっていて。 僕は好きなひとのもので、好きなひともまた、僕のもので。 それでも。 僕の根本的な、根っこの部分は、忍野のものなのだ。 僕が誰かを好きになっても、僕をすきなひとが現れても。 僕が誰かを愛しく思ってしまっても、僕を愛しく思ってしまうひとがいても。 僕は、ずぅっと忍野のものなのだ。 ――――それが嬉しい。 すごく、すごく。 悲しい筈なのに。 恨めしく思う筈なのに。 記憶に埋め込まれて差し込まれて、傷をつけられて広げられても。 嬉しい。 その全てがあの男に、忍野につけられたものだと思うと。 あの男は、 あの男ときたら、 ―――なんて、ひどいんだ。 ガヤθхナマ 長いから二つにわけましたれれれ
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