私の愛犬を探してほしい

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 用件?  なんか恥ずかしい気持ちになっちゃってるのはなんじゃらほい。 「……」  あの子が私の一人暮らしぶりにいちゃもんを付けてきたり、あの子の家でご飯を食べるようにと迫ってきたりすることはたまにある。  今日のあれもそうだ。 「バカだ。あの子って本当バカ」  何を心配することがあるというの。  私はこれまでも清く正しく美しく立派にやってこれてるというのに。 「そりゃあこの店の惨状を目の当たりにしたら不安になるのは仕方ないんだけどさあ」  それにしたって、ボンゴレアにはなんの関係もない話だ。  なぜなら奴んとこの店はうちの商売敵でもある訳で、うちが潰れることに歓喜するならまだしも私の身を案じてくる理由なんてひとつもないじゃんね。  小さい頃から一緒に遊んだりしたよしみ、なのだろうがさ。なんだろうね、このお腹の底の方からフツフツとわき上がってくる気持ちは。 「ぬりゃ」  無駄に水道の蛇口を最大限オープンにしてやった。  流れ続ける水に手を差し入れてやると、勢いよく流れ出る水は辺りに飛沫をまき散らし、すぐさまシンク一面に水玉を浮き上がらせた。
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