私の愛犬を探してほしい

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 私には始末に負えないモンスターが生まれてしまったのかもしれない。 「潰れろこんな店!」  天井に向かって叫んだボンゴレアの様子を見ているとわかる。  これはマジギレだ。 「ふう、ふう、ふう、ふう」 「ボンゴレア、今日の所は私の顔に免じて許してくれないかしら」 「免じられないわね!」  免じられないとか言い始めてるあたり、今の彼女は冷静なんかではない。  こんな時、モリソバーノがいてくれたら身代わりになってボンゴレアの怒りを受け取ってくれるのになあ……。 「しかし遅いなマスター。まだ見つからないのかしら」 「ん? 何よ。珍しくあのハゲが店に居ないのは、何か探し物があるからなの?」 「ハゲ呼ばわりはNGでひとつ……。いや、マスターじゃなくてモリソバーノなんどけどね」  モリソバーノの名前を聞いてたちまち不愉快そうな顔を浮かべたボンゴレア。  ボンゴレアはモリソバーノに対して、あまり良い印象を持ってはいないようで。 「まーたあの浮浪者に振り回されてるのあんた等。もう明日から出禁にしちゃいなさいよあんな奴」 「出禁はまあ、やりすぎな気がするけど確かに……振り回されてるのは確かね」  マジギレ状態はなんとか脱してくれた様子のボンゴレアに、私は今マスターたちが居ない理由をゆっくりと話してやる。  ゆっくりと話したのは彼女の怒りを和らげるためだ。
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