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「大丈夫だった?」
と声を掛けると、
「…ち…く…さい……」
「え?」
「近寄らないで下さい。今後一切!!私に!!」
「……え?なんで……」
「ずっと私達を騙していたのね!?この化物!!」
「……どういう事だよ!?」
「その羽と角……明らかに人間じゃ無いじゃない!!」
「え……そんなものどこに……あ。」
確かにあった。
俺の背中から生える、赤く輝くどす黒い羽。
そして頭を触ると太い角が生えているのが分かる。
「知らない!!こんなの知らない!!」
弁明しようとするが、
「こんな化物に心を許して……あまつさえ好意さえ抱いてたなんて!!今回の騒動も貴方が仕向けたんでしょ?もう、これ以上私に近づかないで!!!!!」
得られたのは、激しい拒絶だけだった。
走り去っていくアリス。
それを追ってハバルも走り去っていく。
「俺は……ただ君達を守りたかっただけなのに……ッ!!」
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