夕飯の話

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「なぁ~んで、こうなったかな?」 「何が?」 ゆりなの独り言に律儀に反応を返す隆史 今にも溜め息がこぼれそうなゆりなとは対照に、特に気に留めず、魚をつつく 「隆史君と一緒にご飯食べてるの」 「そりゃあ、お前が俺の命令聞くのは当たり前だろ」 「何で?」 「俺様だから」 「……」 毎回こんな会話をするもんだから、ゆりなもとうとう慣れきってしまっていた ずずっと音を立てて味噌汁を飲み干し、隆史は手を合わせる 「ごっそさん」 「はいはい」 俺様男はテレビ前を独占し、スイッチをつけた 我が物顔でゆりなの所有物を扱うことに微塵の躊躇いもない 対する家主のゆりなは、そのまま片付けを始める たまに聞こえる隆史の笑い声も、いつの間にかイライラしなくなっていた .
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