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「“運命を変える者”だ。」
「……運命?」
「直に分かる時が来る。」
男はすっと立ち上がった。
「期待してるよ、
“運命のキーマン”」
男は屋上から
去っていった。
いつもと違うのは、
それだけじゃなかった。
バチッバチチッ!!
放電音が突然に鳴り響いた。
陽心は驚き、辺りを
見回すが、“男”の姿はない。
しかもこの放電音は何なのか……
答えは数秒後に現れた。
「いつつ……。
ったく、どんだけ
乱暴なんだ、あいつ。」
いつの間にか現れた男が
呟いた。
崩した着衣の茶髪おじさん。
……不審者だ。
その男の後ろには黒い歪みが
浮かんでいた。
「よぉ、大雲。」
「誰?」
大雲はすぐさま質問する。
「ったく、礼儀ぐらい、
わきまえろ。
まずは自己紹介からだろ。」
「……そちらからどうぞ。」
「おぅ。」
「では“おぅ”さん、
質問です。」
「それ名前じゃねぇ!
俺の名前は遠藤誠二
(エンドウ セイジ)だ。」
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