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この高校は丘の上にあるため、坂道を歩かないといけない、だが、坂道には桜の木が多く植えられていて、たくさんの桜の花びらが道を覆っている。
僕は坂道を歩いていると、目の前に一人の女の子が立っていた。
「綺麗だ……」
僕は口から無意識に出た言葉に恥ずかしくなり、顔が真っ赤になっているのを感じていた。
だが、お世辞でもなく、本当に綺麗だった。
艶めく茶色の髪は肩までしか伸びておらず、一瞬男の子と勘違いしそうだが、整えられた顔はまるで人形のよう、そして大きな胸はとても高校生とは思えなかった。さらにはバックの桜と合わさり、すごく美しかった。
だが、朝のSHRの時間まで、後10分しかない。
時間も押していたため、すごく緊張するが、その少女に声を掛けてみることにした。
「あっ…あの、すみません…朝の…」
「あなたは見えるものと見えないものってわかりますか?」
「へっ…?」
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