4/5
前へ
/12ページ
次へ
俺たちは空を見上げた。 上空ではたくさんのドラゴンが縦横無尽に飛び回っている。白いドラゴンは、はえているたくさんの羽をはためかせて、まるで我が物顔だ。 見上げていた顔を戻すと、困った顔のソニアがこっちを見ていた。 「ディセンドドラゴン、また増えてない?」 ディセンドドラゴンというのはあのドラゴンのことだ。 「……そうだな。いくら島の守り神とはいえ、これはちょっと多すぎるな……」 「おとなりのクルーゾーさんも日が当たらなくて困るって。わたしも洗濯物が乾かなくて困るー」 「けどこればっかりはどうしようもないよな。」 「そうだねー……ん?」 「ねぇ、あれ……」 「どうした?」 また上空を見ていた俺にソニアが問いかける。ソニアを見ると、どこかを見ているようだ。ソニアの視線の方向を見ると…… 空を暗雲が覆っていく 周囲が急速に暗くなっていく ソニアの視線の先にあった池の上に現れた光…… 「な……なにこれ!?」 「なんだこれは……!?クソっ!」 光が大きくなってソニアを包んでいく。 これ……ヤバい! ソニアを引き戻そうと手を伸ばす。俺の手がソニアの肩に届いたとき、光が膨れ上がる。 うああぁ……!
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加