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「大体、あの動く歩道ってのが国は俺達に死ねって言ってる証拠だぜ」
ギョロ目は更に目をひんむいて怒りをあらわにした。
「違いないでやす」
まっつあんはあの屋根付きの風雨を凌げる快適な住居を思い出す。
そして、幸せ続きに暖かい春を思いだし、花見客の後始末をさせてもらい大量の食料を苦もなく手に入れられる天国に浸る。
まっつあんのそんな夢の中だけでもという気持ちを一陣の冷たい風がリトマス紙がじわじわと青く滲んでいくように現実へ戻した。
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