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「お、チャイムか。では予習復習は忘れない様に。」
「ホームルーム始めます。」
そう言い残し教室を出ていく数学教師。入れ違いに入ってくるマニラ。
「連絡は特にありません。もう解散して結構でs「せんせぇ~。」…なにかしら、アマルフィ君?」
急ぎ足でホームルームを行ったマニラに対し声を上げたのは渡だ。マニラは苦虫を噛み潰した様な顔をしている。
渡はニヤニヤしている。
クラス中の人間の頭の上には疑問符が浮かんでいる。
バカがゆっくりと口を開く。
「先生。
宿題、解けましたか?」
と。
話し合う二人を除く全員の頭の上の疑問符が増える。
「も、勿論。」
顔色を悪くしながら答えるマニラ。
「では、この全員の前で発表をお願いします。」
マニラに絶望を投げ渡す渡。
「みんな、聴いてくれ。
マニラ先生は昨日の召喚の時、俺の質問に答えられなくて今日までに調べてくると言ったんだ。
内容は一人が召喚を行った後、別の人間が同じ魔法陣で召喚を行っても何故禁忌召喚にならないか、だ。」
再び教室内が騒然とする。
今まで誰も疑問に思わなかったことが不自然だと気付いたのだ。
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