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「だったらこの依頼受けるついでに森の様子見てくるわ。」
「わかりました。受諾します。Bランクの依頼なのでワタルさんの名義で依頼を登録しますね。」
依頼書を受付さんに渡して。
「よし、ナディ行こうか。」
「うん!」
うん、今日も元気ですな。
「『ゲート』」
-side out-
~渡とナディのいなくなったギルド~
「あれ?ウツ茸の依頼書どこ行った?」
現れたのは支部のギルドマスターのゴール。
「その依頼でしたらワタルさんとナディさんが受けて、もう行ってしまいましたよ。」
平然と答える受付嬢。
「え!?マジで!?」
かなり焦った様子で返すゴール。
「どうかなさったんですか?」
「今本部から連絡が入ってな。ナゴンの森の危険度が予想よりずっと高いから、しばらくナゴンの森での依頼を受けない様に指導しろって命じられてな。」
そわそわしながら答えるゴール。
「大丈夫でしょう。ワタルさんはマスターに勝ったんですよ?」
それがどうしたと言わんばかりの口調で自らの考えを伝える受付嬢。
「俺もそれは危惧していない。
後からワタルの制裁がないか心配なだけだ。」
ゴールの顔色が心なしか悪くなる。
その発言に受付嬢は
「大丈夫でしょう。言わなければ気付かれません。」
と言い、ゴールに見えない角度でニヤリと笑った。
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