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~翌日 ギルド『妖精の羽』支部~ 夕焼けに染まる町。ギルドも例に倣い赤く染まっている。 そのギルドの入口から大股で現れた男。 言わずもがな渡である。 だが、いつもの渡ではないのは確かだ。 体から殺気が迸っている。 その影響か、いつも騒がしく、渡の登場に目もくれないギルドの面々が静かに渡に目を向けている。 その中でも数人は渡の顔を見て顔色を悪くした。 顔面蒼白のレベルの色の変化ではない。 アバ○ーだ。 真っ青なのである。理由は単純明快。 渡の笑顔だ。 いや、正しく言えば笑顔ではないのかもしれない。 どちらかと言えば、笑顔の仮面と言った方が正しいだろう。 勿論、渡自身が仮面を着けているわけではない。 顔は笑っているのに目が全くと言っていいほど笑っていない。 まるで鏡のような瞳。無機物の瞳。 故に仮面。 そして、顔色を悪くしているのは何も顔を見た者だけではない。例外だって存在する。 現に渡の顔を見た受付嬢はいつもと顔色が変わらない。 だが、顔を見ずとも真っ青な人間が受付にいる。 俯いて体を小刻みに震わせている。 勿論ゴールだ。 渡は他には目もくれず、ただただ受付を目指す。
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