吾輩は勇者である。友はもういない。

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「俺達は盗賊の恰好をしてお前らを襲えって…。」 男が言えたのはそこまでだった。 地面から生えた土の槍が男の胸を貫いている。 断末魔もなく、男達は次々と血飛沫をあげていく。 「…なんだ?気配なんて感じなかったぞ?」 「…ワイトさん。僕は急いで王都に戻るよ。このことを報告しなくちゃ。」 攻撃はもう止んでいた。 「では私も同行しよう。」 「いや、ここの仕事があr「そんな顔色の悪い奴を一人で行かせられるか。」でも…。」 「安心しろ、部下達は優秀だ。 おい、隊長への報告頼んだぞ。」 「了解。 副隊長は恋に現を抜かさない様に。」 ? 「な、この馬鹿!さっさと行け!」 あ、また真っ赤になった。 「行きましょうか、ワイトさん。」 「…お前、鈍感って言われたこと無いか?」 「言われた。親友に。 僕ってそんなに鈍感?」 「これは重症だ。」 「? 速く行こう。」 「ああ。」 また二人で王都への帰路に着いた。 その後は大変だった。 なんか、ワイトさんに話しかける度に過剰に反応したり、寝るときはずっともじもじしてるし、馬の上でバランス崩しそうになったり、なんでだろう? 結局王都に着くのに行きより時間が掛かってしまった。
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