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痛みがない。死んじゃったのかな?
目を開けてみる。
「…時計?」
お父さんがくれた時計が光ってる。
私の周りには金色の結界。
「…それはなんだ?」
ローブの人が聞いてくる。
「…お守り。…お父さんがくれた……大切な…お守り。」
後ろの二人も状況が解ってない。私も解ってない。
解るのはお父さんが守ってくれたってことだけ。
「チッ!ハァッ!!」
舌打ちした後、結界を壊そうと攻撃してくる。
でも怖くない。お父さんが守ってくれてるから。
「おい。」
ローブの人の後ろから声が聞こえた。
今、一番聞きたかった声。
「俺の娘に何してる?」
お父さん。
「時計の仕掛けが発動したから、何事かと思ってホームルーム抜け出してきたら、てめぇ、『鬼』のつもりか?」
お父さんが怒ってる。
「はっ、貴様程度の人間が来たところで状況は何も変わらん。」
お父さんを鼻で笑うと、また結界を攻撃しようと私に向き直った。
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