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「属国風情がやってくれるわ。」
嗄れた女の声。現れたのは茶のローブを着た人物。
「…何者だ?」
警戒を一切解かず、油断せずに問うウノ。
「あたしかい?帝国でオーバーランクをしている『崩土』。ゴーレムを見て解ると思うが土魔法の使い手だよ。」
話し方と声質、どちらを取っても老婆のようだが、背筋はしっかりと天を指している。
「お初にお目にかかる。公国第二歩兵中隊隊長のウノ・トリスト。二つ名は『破滅剛爪』だ。」
今の自己紹介で二人が戦うことが決定する。
「全軍、帝国兵を食い止めろ!!こいつは私が引き受けた!!」
兵士達が帝国兵の突撃を迎え撃つ。デ○ダラボッチはマウントポジションを取って拳を叩きこんでいる。
「…あれを作ったのは、あんたじゃないだろう?」
ディダラボ○チを見ながら言う崩土。
「ああ、この国で最強と言われる者が作った。」
ウノが問いをわざわざ返すのは自らの仕事を理解しているから。
自分では崩土に勝てない。ならば最強が帰るまで奴を自由にしてはならない。
瞬時に理解し、実行に移した結果が時間稼ぎ。だが、それもいつまで続くかは不明だ。
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