一日目

6/16
前へ
/499ページ
次へ
「守る時に遠いと面倒だろ。」 「まぁ、確かに。」 「よし、交渉成立だ。避難民をどかしてくれ。」 ロロがどっか行ったな。どうせ下だろ。少し待つか。 「あの。」 「あ?」 あ、名前なんだっけ。トロワさんだっけ。 「あんたか。何か用事?」 「いえ、民の様子を見に来たら貴方がいたので。」 偶然か。 「貴方はどうして城に?」 「ロロに頼み事されてな。今は避難民をどかしてもらってる。」 「あ、だから東に流れているんですね。」 今は二人で防護壁の下を見ています。 「さて、行くかな。あんたも仕事に戻れよ。」 「はい、それでは。」 「じゃあな。」 「え!?」 飛び降りるぜ。 ドンッ!! 着地。うん、地面が陥没したけど気にしてはいけないな。 「後で元通りにしておいてね。」 ロロに釘刺されちまった。後ろにいたのか。 「いつからいた?」 「君が来る前から。」 そいつは失礼。気が付かなかった。 「早速始めるか。」 「よろしく頼むよ。」 期待しないでくれ。あくまで仮住まいなんだから。右手を地面に付けてっと。
/499ページ

最初のコメントを投稿しよう!

22462人が本棚に入れています
本棚に追加