一日目

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「最後だ。魔族との戦争が終わった後、お前とこの国の王族を亡き者にすれば、最も得をするのは誰だ?」 「…!…その男だ!」 漸く意味がわかったな。 「…ハッ!何を根拠にそのような妄言を。」 なんとか立ち上がるおっさん。 「こいつの証言聞いてたか?」 「そんな子供の言葉などに意味は無い!」 「そんな子供に縋らなければ帝国に勝てなかった情けない国はどこだ?」 「黙れ!!」 「黙らん。」 たぶん換装魔法で武器出したな。大剣か。 「バッカみてぇ。」 「…しまった!!」 大剣を振り回したら壁に刺さるに決まってんだろう。廊下ででかいもん振り回すのが間違ってんだよ。 「ほい。」 「あふんっ!!」 顎を蹴りあげて終わり。その声はどうなの? 「勇者。こいつを裁くのは国だ。その剣をしまえ。」 聖剣抜いてんじゃねぇよ。あぶねぇな。 「でも、こいつのせいで多くの人達が…!」 「実際手を下したのはお前だ。お前が他人の意見に流されず、自分の意見をしっかりと持っていれば戦わなくて済んだかもな。」 下唇を噛み締めてますな。
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