二日目

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…ん? 「…俺ん家?それともナディん家?」 そう言う俺を不思議そうに見るナディ。 「そりゃあ、ワタルの家でしょう。」 自分で納得するように頷きながら言う。 「いや、いつ帰ってくるのかわからないんだから、ナディの家で頼む。」 「ダメ。これは絶対に譲らない。」 少し怒っているような口調のナディ。 「俺の家には誰もいなくなる。だからナディの家でメルトを預かって欲しいんだが。」 「だからダメ。何回言っても譲らない。たぶんメルトちゃんもワタルの家で待ちたいと思う。」 だんだん怒りのボルテージが高まってきている様子。ナディがここまで強情なのは初めてだ。 「ナディの家の方が家族がいるから、いざという時に安全だ。」 「そんなことわかってる!!」 あ、ヤバいかも。噴火しかけてる。理由聞かないと。 「どうしてそこまで固執する?俺の家である必要は無いだろう。」 「どうしてって…わかってよ!バカ!」 ナディが急に怒って走り出す。目の端には涙を蓄えていた。 …俺、なんで怒られたし。理由聞いたらまずかった? -side out-
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