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――僕たち3人は幼なじみだ。
家が隣同士で親達が仲がよく、小さい頃からよく遊んでいた。
祐希ちゃんこと、真代祐希【マシロ ユキ】と祐くんこと、真代祐【マシロ ユウ】は2卵性の双子。
1卵性の双子よりは似てはいないけど、やっぱりそれなりに似ている。
そして僕の1コ上である。
一人っ子の僕にとって兄弟のように仲良くしてもらった。
でも――その中で祐希ちゃんだけは違った。
俺様な祐くんとは違って、優しく温厚な感じの祐希ちゃんを僕は恋愛的な意味で本気で好きだった。
でも見た通り、祐希ちゃんはおそらく、祐くんが好きなんだと思う。
しかし、その祐くんは僕のことが好きみたいだ。
だからいっつも複雑な感じになってしまう。
――僕はこの想いが叶わなくてもよかった。
それでもいいから傍にいたかった。
ただそれだけでよかったのに‥、こんな急に傍にいられなくなるなんて、思ってもみなった。
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