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――あれから数日後‥。 学校にもいない祐希ちゃん達にさすがにおかしいと思った僕は、お母さんに問い詰めた。 「ねえ、お母さん!なんで祐希ちゃん達と学校に行けないの?」 するとお母さんは驚いたような表情をして、洗い物をしていた手を止めた。 そして悲しそうな表情を浮かべ、こちらに寄ってきた。 「‥落ち着いて聞いてね?祐くんと祐希ちゃんは私立の学校に進学したのよ。そこで寮生活をするから、一緒に学校行ったり遊んだりすることがなかなかできないのよ。」 お母さんから告げられた言葉に、言葉を失った。 ―祐希ちゃん達が私立に進学‥。 ――もうずっと傍にいることが、出来ない。 僕に何も言わないで寮に入ってしまった二人に裏切られたような気がしていた。 ――ずっと一緒だと思っていたのに‥。 その日僕は部屋にこもったまま、ずっと泣いていた。 そして思い知った。 一方的想いつづけたって無駄なんだと―‥。
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