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気づけば高校三年生になり、進路を決めなくては行けなくなった。
光を失った私は、外国にいきたいという入学当初の夢もなくし、なんとなく毎日を過ごしていた。
「はな!!頑張れよ!!」
私が学校祭の時に聞いた声はなんだったんだろう。
純はその時にはもうこの世に居なかったはずだ。
そんなことを月日がたった今も思い出す。
毎日毎日、純の声がまた聴きたくて、耳を澄ませてしまう。
でも、聞こえない。
学校祭の時に聞いた純の声が最後だった。
いつもいつも純がいて当たり前だった毎日が、何もかも崩れた。
残された人の痛みを初めて知った。
純を亡くしてから「私は頑張って生きなきゃ」と思う反面、「私も純のとこにいきたいな」とも思って居た。
そういえば進路考える時期になっちゃったな・・・
どうしよう・・・・
純、私はどうしたらいい?
残された人の痛み、それはずっと続くのかもしれない。
それは、死んだ人よりもずっと続く痛みなのかもしれない。
進路を考えながらも、そんなことを考えていた。
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