~prologue~

2/4
前へ
/129ページ
次へ
チュンチュン スズメの鳴く音で 俺は目を覚ます。 「……鬱だ、死にたい」 朝に言うセリフではないのは 十重承知している。 いきなり何を言うんだと 自分でも思う。 でも、― 死ねないから、― 死に憧れる。 人間とは大違いだ、― いや人間に限った話ではない、― “人”は不老不死に憧れる。 だけど、― 俺達、人外は、― 不老不死の化け物は死に憧れる、― 生という鎖を破りたくてしようがない。 この葛藤も何度目だろうか?― それすら 感覚のマヒを起こしている俺には、― 分からない。
/129ページ

最初のコメントを投稿しよう!

102人が本棚に入れています
本棚に追加