第一章~まずは登場人物紹介~[和海目線]

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グラウンドの小石やゴミを拾い、整備する。 ボール等の用具をキレイにする。 朝早く来て、校舎周りの掃除、挨拶。 他にも、生徒会の雑用や、運動部員がする筈の、行事準備も、テニス部は所属止まりの人間が行う。 和海も、残りの43人だった。 所属の中には、後一点で部員になれたのになれなかった人も居る。 因みに和海の試合は散々な物だった。 ラケットを握るのも始めてな和海は、点どころかボールを打ち返すのもままならず、ラケットでは無く、腕、腹、顔面にヒットし、転けて鼻血を出し、爆笑の渦に、他の部活の連中迄観戦に来て、放送部の一人がビデオカメラで、その試合の一部始終を撮影していた。 その動画は、YouTubeに載せられ、閲覧数が50万回を突破する、我が校伝説の動画になった。 所属の人は、1年生には、結局35人迄に減り、2年生は25人、3年生は18人なのだ。 テニス部の人は、一年生7人、2年生6人、3年生9人の少数精鋭だ。 所属の人は再試合を申し込めば、テニス部に昇格出来、テニス部の人は練習のノルマがクリア出来なかったり、問題行為を起こせば、所属に降格させられる。 このやり方に不満を持つPTAと、顧問の芝田源吾(シバタ ケンゴ)が、先生一人対PTA約50人の言い合いをし、先生が一人で全員を言いくるめ、やり方を変えようとはしなかった。 そんなやり取りが年に二回はあり、その度に先生は言いくるめる、凄い先生だ。 だが、和海は例の試合からテニス部所属を辞めた。
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