01

13/20
前へ
/24ページ
次へ
なぜか憧れの清水春紀に指名され、更に編集長に頭を下げられ、何がどうなってこうなったのか全く歯車が噛み合わない。 「ちょっ……ちょっと待ってください。頭上げてください」 編集長は頭を下げたまま上げようとしない。 「あのっ……ん~、わかりました。どうして私が指名されたのかわかりませんが、やるだけやってみます!」 私の言葉に編集長は頭を上げ、安堵の表情を浮かべた。 「よし、では10時に清水先生が打ち合わせでこちらに来てくれるそうだから、準備しておくように。皆には朝礼で俺が説明するから」 そう言うと編集長は先に会議室を出て行った。 「はぁ……一体、何がどうなってるの……」 いきなり担当とか、昨日までの私には有り得ない話しで、一気に力が抜けるような感覚に陥る。 けど……あの、清水春紀に会えるんだ。 わかってたらもっと気合い入れて来たのに。
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加