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時計の針は思ったより早く進み、私の緊張状態もMAXに達してきた。
「美月、大丈夫?」
私の緊張がばれたのか千春が小声で聞いてきた。
「たぶん……」
そう聞かれるとますます緊張が高まる。
どうしよ……
「今、どうしよ~とか思ってない?」
ばれてる!
「ははっ、顔に出てるよ。がんばれ!」
千春は小さくグーを作り、肩に軽くパンチをしてきた。
私もなんとかその場は笑って誤魔化した。
「工藤、そろそろいくぞ」
「は、はい!!」
編集長に言われ、私は慌てて筆記用具等を持ち立ち上がった。
始めての担当、始めての打ち合わせ。何かの間違いだったとしても、もしできるのならば私にはとてつもないチャンスに違いない。
気を引き締めて、一つ小さく深呼吸をした。
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