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「はぁ……また怒られちゃった」
ずっと夢だった出版関係の仕事。
大学を卒業させてくれた、父親と喧嘩までして上京してから約半年。
就職が決まった時、もう夢が叶ったような気分で浮かれていたあの時の自分を叩いてやりたい気分だ。
夢と現実はこれほどまでに違うとは……現実はそう甘くはないという事なのだろう。
毎日毎日遅くまで残業が続き、かと言って私がやる事と言えば雑用ばかり。
終いにはトロイとか言われ、怒られる始末。
ほんとに、これが私がやりたかった事なのかな……
空を見上げると、満天の星空の代わりにカラフルなネオンが光っている。
「こんなはずじゃなかったのに……」
私は視線を下に向け、家路をゆっくりと歩き始めた。
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