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編集長とそんなやり取りをしていると、徐々に辺りが人の声で溢れてきた。 次々と出勤する人達、気がつくとまたいつもの朝の風景がそこにあった。 「美月、今日夜ご飯食べに行こうね」 千春が私と顔を合わせた第一声。 いきなりどうしたのだろう?と不思議に思っていたのだが…… 「今日、清水春紀に聞くんでしょ?その話聞かなきゃ」 語尾にハートが付くような乙女な声で言った。 そうゆう事ですか…… 「きっと千春が思ってるようなロマンチックな展開はないと思うけど……」 千春の頭の中にはきっと花が咲いてるに違いない。 一体、彼女の中ではどんなストーリーが展開されているのだろう。 午前の仕事もなんとか片付き、約束の時間に近づく。 14時に清水先生のお宅に行くことになっていたので、場所も地図と住所で念入りに確認する。 「工藤、ランチ入っていいぞ」 「え?」 時計を見ると11時半。まだ昼には早いと思う。 「早めにランチして、間違いなく時間までに先生の所に行ってくれ。真っ直ぐ行っていいから」 編集長なりの配慮なんだろうか…… なんか、周りの視線、痛いんですけど…… かばんを持ち、忘れ物ないように確認すると、私はその場から逃げる様に外へと出た。
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