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「よくうちで連載とれたね」 清水春紀の連載ならどこの出版会社も喉から手が出るほど欲しいはずだ。 「なんかね、今日の朝一に本人から連絡きたらしいよ」 「本人から?それもすごいね……」 それだもん、事務所の中が騒がしくなるはずだ。 「なんか、後で本人来るらしいよ」 「まじで!?」 生の清水春紀を見れるかもしれないと思ったら、先程までの憂鬱な気持ちはどこかへ飛んで行ったみたいだ。 「美月、清水春紀の大ファンだもんね。すごく嬉しそう」 千春は私の顔を見て笑っていた。 「そんな顔に出てる?」 千春は返事の代わりに口に手を当てながらクスクスと笑った。
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