序章

13/33
前へ
/33ページ
次へ
「時間の無駄だ。俺は早く戻ってあの子にカードを届けなきゃならないんでね」 「はぁ~いるんだよねぇ。お前みたいな馬鹿な奴。俺様に平気で逆らう奴。昔は何人もいたなぁ。だが時間が経つ度にその数は減っていき、最近では誰も俺様に逆らわなくなった」 「…」 「もういい。お前みたいな馬鹿と話していたらこっちまで馬鹿になりそうだ。ファイトを始める前に言っとくが…俺はこのカードを賭けてやるが…お前は自分のデッキを賭けろよ?」 言われてから数秒後、なんの迷いもなく綾は答える。 「あぁ、構わないですよ」 「なんだいいのかよ。まぁ拒否権なんてないが…そんなにクズカードで固められたデッキなのか?」 「よく喋る人だな…負ける訳ないからに決まってるだろ?それに言ったでしょ?時間が勿体ないって。早く始めましょう」 「いいぜぇ!お前の人生最後のファイトをせいぜい楽しみな!そして大口ばっか叩いた事を後悔しながら地獄に堕ちな!」 言い終え、ついに二人のファイターの真剣勝負が始まる。
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15人が本棚に入れています
本棚に追加