15人が本棚に入れています
本棚に追加
「いらっしゃい」
店に着いた綾達が入ると、綾達と同年代くらいのアルバイトであろう女性が明らかな営業スマイルで出迎える。
「いやー未来ちゃん今日もかわいいねー!」
「どうも…」
店に入った瞬間、秀二は店員のすぐ傍に駆け寄り口説くが、店員は興味なさそうに返す。それを綾と蓮はいつもの事だと呆れながら秀二を置いてファイトスペースまで進んで行く。
「ん?なんかファイトスペースがいつもより騒がしくないか?」
「確かにね。人だかりも出来ているようだし」
不思議に思った綾達は人込みを掻き分けそこで行われていた事を目にする。
「うわっ、ま、負けた…」
「クハハハハ!さぁ約束だ!そのカードをこちらに渡して貰おうか!」
そこで行われていた事。
眼鏡を掛けた身長の低い小太りな男が小学生をファイトで負かしカードを奪おうとしている。どうやら賭けファイトをしていたようだ。
「い、嫌だあぁぁぁぁぁ!!」
カードを奪われたくない少年は店から逃げ出そうとするが、すぐに周りにいた黒服にサングラスの男二人に捕まる。
「駄目だよ僕ぅ、約束はちゃぁんと守らないとぉ」
気色の悪い声色で男は少年を掴む。
最初のコメントを投稿しよう!