序章

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「さぁ~てと、あ、俺ちょっと用事思い出したわ。すぐに戻るからここで待っててくんない?」 「行くんだね?綾」 「あぁ」 「なんだよ、行くんなら俺も連れてけよ!」 秀二の言葉に綾は黙って首を横に振る。 「ごめん。今回だけは俺一人にやらせてくれない?」 「えっなんで?」 「…」 「秀二と蓮はあの子と店員さんを頼むよ」 「「…」」 秀二は納得出来ない様子だったが、すぐにやれやれといった顔をする。 「綾がそういうんじゃ仕方ないな。危なくなったらすぐに俺も行ってやる!」 「綾、無茶だけはしないで。何かあったらすぐ連絡して」 「うん、ありがとう二人とも。じゃ、行って来る!」 勢いよく店からとびだそうとした綾だが、思い出したかのように先程の少年の元に駆け寄る。 「君、ちょっとだけここで待っててくれない?すぐ戻るから!」 「え?」 少年は何がなんだか分からず綾に聞き返そうとするが、既に綾は店内から姿を消していた。
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