15人が本棚に入れています
本棚に追加
「さぁ~てと、あ、俺ちょっと用事思い出したわ。すぐに戻るからここで待っててくんない?」
「行くんだね?綾」
「あぁ」
「なんだよ、行くんなら俺も連れてけよ!」
秀二の言葉に綾は黙って首を横に振る。
「ごめん。今回だけは俺一人にやらせてくれない?」
「えっなんで?」
「…」
「秀二と蓮はあの子と店員さんを頼むよ」
「「…」」
秀二は納得出来ない様子だったが、すぐにやれやれといった顔をする。
「綾がそういうんじゃ仕方ないな。危なくなったらすぐに俺も行ってやる!」
「綾、無茶だけはしないで。何かあったらすぐ連絡して」
「うん、ありがとう二人とも。じゃ、行って来る!」
勢いよく店からとびだそうとした綾だが、思い出したかのように先程の少年の元に駆け寄る。
「君、ちょっとだけここで待っててくれない?すぐ戻るから!」
「え?」
少年は何がなんだか分からず綾に聞き返そうとするが、既に綾は店内から姿を消していた。
最初のコメントを投稿しよう!