痴漢

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痴漢

すごい事なんて起こらない 起こるのはいつも当たり前の事 学校に行く途中の事。 今朝は電車がやけに混んでるなと。 こんな日は痴漢が出てもいいんじゃないかと。 思ってたら痴漢に間違われた。 あたしゃまだ16歳だぞっと。 そりゃちょっと老け顔かもしれんけど、 って誰がえなりかずきやねんこのくそ。 電車入った瞬間、ワーっと押し寄せられて入ったドアの反対側のドアまで一直線。 目の前に女の子がいることはわかってました。 でも、顔は見てなかったし。 そんな可愛いかどうかわかんない子触るわけないじゃないですか。 そりゃ可愛すぎたら「つい…」なんて事もあるかもしれないですけど、いやないない僕そんな子じゃない。 まぁ普通に乗ってて、もうすぐ降りる駅だなーと思ってたら、その目の前の子に 「やめてください!」なんて言われてしまって。 WHAT?一体僕に何をやめろと? 人生ですか?生きててすいません。なんかその子も僕の事を見て一瞬ビックリな感じだったよね。 え、こんな若い人が?みたいな。 ちょうどよく駅についてドアが開いて、強引に駅員の所につれていかれて事情聴取みたいな。 ヤバイ。最近見た『僕は痴漢をやっていない』という映画を思い出した。
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