14713人が本棚に入れています
本棚に追加
「ええい、二匹とも止めるピェー!!」
二匹がいた空間の間を割って、嘴のついた兜が登場。
デザインはワシ。
残念ながらキジは通じなかったのでワシで代用している次第だ。
まあ、語尾が「~だケーン」とか言いづらかったし、まあいいか。
犬を怒らせるネタは使えなくなったが……
え? 「ピェー」も変わらない?
気にするな。
「鳥肌は黙ってろウキ」
「お前はいつも、嘴ばかりだなワン」
「き、聞き捨てならないピェー!!」
仲裁虚しく、三つ巴の予感。
そこへ
「やめないかお前達」
武者兜の真打ち登場。
「わーいももたろうだー!!」「かっこいいー!!」「まってましたー!!」「いよっ! だておとこ!」
「ここは敵のただ中なんだぞ。お前達が仲違いしてどうする」
「そうだー」「仲良くしなきゃダメー」「ケンカよくないよー」「よっ! おとこまえー」
ももたろうと子供達の言葉に、うなだれる動物達
「……これは面目ないワン」
「……悪かったウキ」
「だから言ったピェー……」
「フッ……分かればいい。……さあみんな、こういう時はどうするのかな?」
「「「なかなおりのあくしゅー」」」
子供達の声を聞き、ハッとする三匹。
「猿、鷲、許せワン……」
「俺も悪かったぜウキ……」
「これからは力を合わせて頑張るピェー」
固く手を握り合う三匹。
「やっぱり仲良しがいちばんだねー」「なかよしー」「きょうりょくするのー」
その様子を見て頷くももたろう。
「それでいい……むっ!」
しかし何者かの気配を感じてサッと身構えた。
三匹もそれにならって辺りを警戒する。
息を潜める子供達。
辺りに笑い声が響き渡る。
「ワハハハ!! ここまで来た事は誉めてやるぜももたろう!!」
「なにやつ………出てこいっ!!」
最初のコメントを投稿しよう!