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「グリナ…僕は魔女なの?」
「そうじゃろうな。村の奴らはみんな死んださ何十年も前に、その長い間お前は眠り続けていた。相も変わらず間抜けじゃの」
「間抜けって…。一体あの日からどのくらい経ったの?」
「覚えてないさ…わしももう歳じゃからな」
「そう……」
冷たい土の床の上に立っているせいか、辺りがひんやりと霞み出す。
「レオン、自分が魔女だったことには驚かないのか?」
「…驚いたよ。けれど、グリナには言ってなかったね。僕は魔女の末裔らしいから…」
「ほう」
「ばあちゃんが言ってたんだ、冗談かと思ったよ。まさかこんな形で解るなんて考えもしなかった…」
「それはどんな魔女の種族じゃ!?」
老婆の突然の声に地下室は大きく震えた。
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