ハコノナカ

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「息子を探しに来たら思わぬ、不幸を当ててしまった」 老婆の瞳は僕を捉えているはずなのにどこか遠くを見据えている。まるで神に呟くように。 「いや幸福か。のう?レオン。私だよ、グリナだ。グリナ・クレソン」 「…グリナ?」 しわくちゃな老婆からは想像できない、僕の知っている彼女は目の前に立っていた。 _
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