神の心臓

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現在、地球連邦統合政府とアウリュミオンの戦闘はじり貧になりつつある。 数で勝るアウリュミオンにとって一番好ましい状況と言えるだろう。 地球連邦統合政府にとって部隊単位で質を求めるしかないというのが現実だった。 今の地球圏にそれだけの“リュケイオン”を生産する余裕もない。 かといって“騎神”を使うとなれば操者が足らない。 現存する“リュケイオン”を強化改造、改修してアウリュミオンを各個撃破する手段を取る。 だが、第9独立部隊にはその強化改造プランが回ってこないのだ。 「これから先、この初期段階のリュケイオンじゃ……」 第9独立部隊のオペレーターである“チャップ・ウェスト”。 階級は伍長。 優秀かつ頭のキレる男だが、上官の命令に背いて第9独立部隊に転属。 「RK100ーテンペスト……ボロボロな旧式がよく保つなぁ」 メカニックマンの“ローガン・サム”。 階級は上等兵。 彼も優秀で実力もあるのだが、好奇心が高じて新型の“リュケイオン”を分解した責任で第9独立部隊に転属。 そしてRK100ーテンペストは、アウリュミオンに対抗するべく開発された“リュケイオン”の初期タイプである。
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